クソ家シリーズ – 縦の家 by 無印良品

無印良品がコンセプトハウスを作ったら、見事に屁理屈だらけの家が出来上がった……というお話。

グッドデザイン賞を取ってますが、僕的にはぶっちゃけ普通にクソ家だと思いますので、なんでクソみたいだと思ったのか書いていきます。

グッドデザイン賞受賞 『縦の家』 by Muji

見た目はなかなか。『おっ?』というお洒落な感じがしませんか?

無印良品のコンセプトハウス『縦の家』(公式サイトはこちら

2014年のグッドデザイン賞を受賞しました。

シンプルな外観は如何にも無印良品らしさに溢れています。しかし、ワクワクしながら実際の内装やコンセプトを見ていくと……機能面・性能面では、書いていることが机上の空論ではなく100%真実なのであれば、既存の類似建築が持っている弱点をそれなりにカバーできているようです。

が……

机上の空論にすらなってない、『表現を変えることで不具合から目を逸らすように仕向けている』ように思える部分が多々あり、結局、劇的ビフォーアフターやドリームハウスにしょっちゅう出てくる、カリスマデザイナーの思いつきレベルの押し付けが全域にほとばしった、住みやすさ度外視な家なんじゃねえのこれ……という不安ばっかりなわけです|;゚ω゚|

一言で敢えて悪く言えば『思想とライフスタイルの押し付けが宗教っぽくてイヤ』って感じですね。元々、ロフトと違って無印良品はMUJI教という感じで、僕もMUJI好きですけど、ある一定ラインを超えちゃってるレベルで好きな人は何が何でもMUJI!って怖さがあります。

ただ、何が何でも、という気持ちはわかるんですけど、(ほとんどの人は普通の経済力のご家庭だと思いますので、)何十年も暮らすことになるマイホームまでMUJIの提案ならオーケー!ってのは、いやいや、もういっぺん、考え直してみませんか!?と思います……

思想の押し付けとそれに対する僕の拒絶を以下に並べていきます。

ひとつの空気で家族をつなげるな!

『ひとつの空気で家族をつなげる』ということですが……言葉はなんかいいですよね。ふわっとしてて。それっぽくて。

でも、具体的に『家族をつなげる』って、なんなのでしょう?

家族のつながりって、なんなんでしょうか?

そんな哲学的な話はテーマからやや外れますのでおいておいて、ひたすら、僕の納得の行かない部分を書きなぐります。

家族補完計画 – 家族を一つにする!(空間的な意味で)

ひとつの空気で家族をつなげた結果、壁を作らないことで家全体が一つの空間で繋がったプライバシーゼロの家が出来上がりました!\(^o^)/

スキップフロア採用で、住みにくい家の筆頭である『段差が多い家』をむしろ思想的に推奨しているのが特徴です。暮らしにくいです。年老いた両親を自宅に招くのは大変な困難です。クソみたいですね^^

天井高自由自在!(ただし、しわ寄せは弱者上下)

そもそも、こういう設計になっている理由は、家の中を床と階段で区切られたスペースで分けた時、床の高さを変えることで目的に応じたサイズにできるから、だそうです。例えば、リビングの床を上げて、その上の寝室は相対的に天井を低くする、だそうです。お仕着せがましいですね。天井が低い所で寝たくないです。クソみたいですね^^

ポーションという思想(※回復薬ではない)

ちなみに、この区切りのことをポーション(”部分” の意でしょうね)と呼んでいるようですが、横文字を使って『それらしい感じ』を演出しようとする魂胆が既にウザイし気持ち悪いです。クソみたいですね^^

スキップフロアでスキップゥ!(ガッ←足をぶつけた音

ポーションだかエリクサーだか知りませんが、とにかく無闇に段差を作るなと言いたい。老人や小さな子どもへの配慮はほぼ想定していないようですが、その時点で一軒家として間違っているように思います。

・ご存知でしたか?

人間って、歳を取るんですよ?^^

スキップフロアだから気配で小さなお子様の居場所を感覚的に理解できるとか、国民的ロボットアニメのニュータイプかよって話です。

ライフスタイルに併せて気軽に売買していけるマンションとは違います。一軒家は、基本的に何十年もそこで過ごさなければならないのです。ライフスタイルが変わったらどうするのでしょうか?

家のコンセプトのために住人がいるのでしょうか?

住人のために家のコンセプトがあるのではないでしょうか?

もちろん、『縦の家』このコンセプトに同意する人しか買わないでしょう。気に食わない奴の意見なんてどうでもいいんでしょう。そもそも論として、極小土地はスキップフロアが一つの正解だという意見も分かります。

でもね、極小土地に対する建築上の正解があったとしても、住む人にとっての正解は常に変わり続けるものですよ。だからリフォームという市場があるわけですよね。

この家、リフォーム掛けられないでしょ?

スキップフロアの段差を無くすことなんて普通の方法じゃ出来ないでしょ?

壁を作ろう!なんて、元々の柱が少ないんだから相当に大掛かりになって金掛かるでしょ?

ポーションだなんだといって、実際に完成してから床の高さを変えられるわけじゃないでしょ?

こういう、奇抜な物件がどうしても好きになれないですわ。見てる分には面白いんですけど、実際に住むとなったらどうだろうって考えると不安要素ばっかりです。クソみたいですね^^

生活音はぁ〜間仕切りぃとかでぇなんとかぁしてくださぃ↑

「視線や騒音が気になるなら間仕切り等を置くといいでしょう」って、プライバシーゼロであることを自覚しているのにまだそんなこと言うかコイツは。空間的にこれだけ見事に開放されてて、生活騒音や気配が消えるわけないですよ。

こんな状況で、夫婦は一体どうやって夜中にプロレスすればいいんだよ! プロレスレスは夫婦仲の危機だぞ! わかってんのか! クソみたいですね^^

(一部、このサイト及びサーバー運営の生殺与奪を握っておられるGoogleAdsense様の性的NGワードに配慮した表現がありましたことをここでお詫び申し上げさせて頂きます。読者各位に於かれましては、『閃光魔術』を『シャイニング・ウィザード』と読み替える広いお心持ちでお願いします。ピースな愛のバイブスでポジティブな感じでお願いしますよ?)

必要なものを必要な分だけ収納できる場所がない

収納の豊富さは、物件を検討する上で非常に重要なことですよね?

事実、『こんなに収納がたくさん!』という旨の物件紹介がなされることはごく普通のことで、要するに収納力は暮らしやすさ、ひいては物件の価値に直結しているということなのです。

で? なに、このクソ家?

なんでこんなに収納ないの???

特にキッチンがひどい。

以下、敷衍していきます。

キッチンの配置が昭和

水場が壁に面してるとか昭和の台所かよと。

流行りのアイランドキッチンどころか、対面型カウンターですらないのがこの家の特徴です。同じ素材の可動式カウンターをつなげればL字型の対面型キッチンになります!って書いてますが、その場合、最初からあるスペースは別になくても良かったデッドスペースですよね?

設計に余念がありすぎるんですよ。僕は料理・食べ物・調理器具・キッチン回りのアレコレには本気で死ぬほどうるさいですよ?

こんな雑な設計で日々の料理やらせようってか!

全く、クソみたいですね^^ 

ヤター! 収納ゼロでスキリしたーよー!\(^o^)/

収納がこれまたヒドイ。見た目は綺麗でスッキリしてるんですが、すぐに異常性に気付くはずです。なんと、このキッチン、無印良品自らが書いている通り収納がない

全くない。

社会通念を超えて収納があまりになさすぎる。

普通に料理生活を営むために必要ないくつかの調理器具を収納する場所すらない。

『必要なら自分で買って設置しましょう』とのことですが、必要だと決まりきってる分のスペースすら省くのは思い切りではなく投げっぱなしジャーマン・スープレックスです。だったら、最初から統一感のあるシステムキッチンに出来なかったのかと。

なんだかんだでシステムキッチンは現代生活の一つの回答ですよ。すげー使いやすいですよ。

このデザイナーは、なにかしらエラソーで見当違いなドヤ顔&ドヤ台詞でクソみたいな思想を提案しなければ気が済まないんでしょうか? クソみたいですね^^

蛇口が遠い……遠すぎる……!

あと、シンクの水栓蛇口の位置が明らかにおかしい。一般的な常識通り、シンクの中央に設置してください。なんでそんなに遠い場所に置くんだよ。なんで一々、人類が長年かけて構築してきたアタリマエの常識を守らないんだよ。常識破りがカッコいいと思ってるんですか? 終わらない中二病ですか? クソみたいですね^^

柱と柱の間を本棚にしたら埃が実際スゴイ

動線も保管も最悪な場所に作り付けの本棚

昨今、書籍は電子化が進んでおり、昔ほど本棚は重要ではなくなりました。とはいえ、料理のレシピ本などまだまだ紙の本は重要なポジションを占め続けているのも事実です。ある一面では、実用的な本こそ紙ベースで持つ時代といえます。(あとは、特典付きの本ですね)

そんな実用書を保管するための本棚を、どのフロアからも必ず階段を半分降りなければ取りにいけない踊り場に設置するとは、流石、頭がどうかしています。イカレ狂ってます。

また、階段の踊場というのは上下の空気移動・撹拌が激しく、埃が最も溜まりやすい場所でもあります。この家の場合、壁がありませんので尚更、階段の上からどんどん埃が降ってきます。(そういう意味では、この家の中で飯を食いたくありません。ご飯できたよー!って家族をリビングに呼んで、移動するだけで埃が家中から降ってくるわけですからね……)

挙句の果てに『階段が椅子になります』とか、マジ卍か。てめーマジでふざけてんのか。クソみたいですね^^

結論:言うまでもなくNO

いかにこの『縦の家』がクソなのか怒りに任せて書き殴ってきましたが、そろそろ結論のお時間となりました。(時間とかあったの?)

この家に住みたいか?と言われれば即座にノーです。クソみたいですね^^

真面目な話

怒りに任せて発狂してる人みたいに思われても僕は何も困らないのですが、まあ、それはそれとして少しばかり真面目な話になりますが……この家のコンセプトでもあるスキップフロア+壁をなくしてしまう設計って、本当に良いことなんでしょうか?

紹介文では(当たり前ですが)ネガティブなことは一切触れられていないか、触れていても『でも縦の家なら大丈夫!』って感じでまとめられてますが、本当でしょうか?

なんで、実績の薄い実験的な家を胸を張ってオススメできるのでしょうか。無責任すぎるのではないでしょうか。一生に一度の買い物の最たるものであるマイホームに、実験的なものを勧めるのですか。

僕は以前から建築系の番組でたまに見るスキップフロアに対して懐疑的でしたが、この『縦の家』を見て、流石にふざけすぎているだろうこれは、と思ってこのような記事を急遽、書きました。(本来はカメラブログです! 最近はLegend of Grimrock2攻略ブログになってますが!!)←今やなんでもブログになりました!^^(2018年現在) このように、人のライフスタイルなんていつでも変わっちゃうんです。いまの『超好き!』が10年後もそうであるかなんて、本人にすらわからないのです。他人がオススメして「いいね!」ってなっても、それって単に勘違いというか欺罔行為で錯誤に陥ってるだけなのでは……という疑問しか覚えません。

たしかに、開放感はあります。また、住宅事情によっては一階は窓があっても隣の物件に阻まれて殆ど光が入らない……ということも多々ありますが、吹き抜けやこの家のように壁がそもそもなければ、二階や三階から採り込んだ光が家を巡ります。この家の設計の場合、一階が洗濯・風呂場・玄関だけですので、二階の生活スペースには十分な光があるでしょう。

上にも書いた通り、極小土地にはスキップフロアが一つの回答でもあります。壁を廃して『開放感を共有する』しかないんです。(つーても、ぶっちゃけ、その金で中古のマンション買ったほうが絶対的に広いし便利なんですけどね。)

しかし、スキップフロア+壁なし吹き抜けはメリットばかりではありません。デメリットも山ほどありますし、その中には僕にとっては致命的といえるものが複数存在します。

メリット << デメリット

致命的なデメリットは、一つでもある場合、他にどんなメリットがあろうと相殺できる類のものではないと僕は考えています。

例えば、完全になくなってしまっているプライバシー。家族とはいえ人同士が共同で生活する場です。プライバシーは何よりも尊重されるべきではないでしょうか?

家族は、いつも同じ空間にいなければならないのでしょうか?

家族はプライバシーを共有しなければならないのでしょうか?

極端なことを言えば、息子さんにとっては、親や兄弟の気配や視線や防音性ゼロの環境では安心してご自慢のマスターソードをメンテナンスする事もできません。(Google様への配慮)

そして、上にも書きましたが、両親は夜中にプロレスも開催できません。(Google様への配慮)

電話の話し声は筒抜け。むしろ、電話が鳴った音も筒抜け。メールの着信も、LINEのメッセージを送る音も筒抜け。

地獄ですか?

他人が電話している状況って、他人を最も苛つかせるものの一つだって、皆さん知ってましたか? 会話のやりとりが全部聞こえているならさほど腹は立たないが、片側の受け答えしか聞こえないと物凄えストレスになるそうです。

あなたは、家族の電話内容に興味ありますか? 普通、ないでしょう?

家族といえど、家を離れれば一人の人間・個人です。見たくもないプライベートを嫌でも見せられてしまうのは、もはやハラスメントの領域であると僕は考えます。

自分の部屋(最も、この家には部屋という概念がありませんが。)では、自分一人になれる時間が大切です。いつでも他人の気配や声を感じたり、逆に自分の生活騒音を気にしていては、快適な暮らしとは言いがたいのではないでしょうか?

ライフスタイルの許容性がゼロ

昨今はライフスタイルも家族それぞれでバラバラなのが当たり前です。この『縦の家』の場合、仕事で夜中遅くに帰って来ざるをえないケースが最悪です。遮音という考え方がありませんので、帰宅することイコール、家族の安眠妨害に直結します。また、帰宅後に一人で食事を食べようにも、空間が人繋がりなため、調理の音、レンジの音、冷蔵庫の開け閉め、料理の臭い、洗い物の音。家中に、貴方が夜中に帰宅したことをこれでもか!とばかりに主張するのです。ゾッとしませんか?

風呂場周りを一切見せないのは何故?

ところで、この『縦の家』は、意地でも風呂場を見せようとしないのは何故でしょうね? コラムを見ている限り、風呂場が存在しているのは確かなのだけど、浴室周りの情報がすっぽり抜け落ちているのです。

今回のコンセプトとは関係ないからでしょうか?

おそらく場所的に洗濯機のある場所の裏側だと思うのですが、ここ、ワークスペースとも書かれているのです。家族が何かしている横で風呂は入りたくないですよ……

なんだか、数字とか理念とか流行とか奇抜さとか面白さとか、そういうのは家としての基本ができていてその上で……って話じゃないんですか?

設計が目を引いて、グッドデザイン賞が取れたらそれを一生喧伝していくわけだから、実際に住めるかどうか・住みやすいかどうかは無関係なんでしょうけどもね……

建築家ってのは目立てばそれでいいの?

やれスキップフロアだ、壁がないから家族が一つになれるだと抜かす建築家は、流行に乗ってみたり奇抜なことをいってみたりして注目を浴びたいだけで、実際に住む人のことを本当に考えているとは思えないのです。不信感MAXです。

この家もだし、劇的ビフォーアフターやドリームハウスもそうですが、頭のおかしい家を設計する人達はなんなんでしょうね……目立てばそれで良し、みたいな人がいるのがとても残念です。実際に訴訟になってるケースも有りますし。

家はデザインに優れる以前に、住む人間に優しくあって欲しいです。

こういうクソみたいな建築業者や建築家が絶滅していくことを、僕は願っています。